読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「投資家が「お金」よりも大切にしていること」(藤野英人著)

こんにちは。

今日は投資家でファンドマネージャー藤野英人さんによる、「投資家が「お金」よりも大切にしていること」という本を取り上げます。

この後に述べていきますが、本書はとても考えさせられる内容です。しかし、本の内容とタイトルがうまくマッチしていないような気が少ししました。というのも、全体を通して、お金はとても大切なものとして扱われています。著者の藤野さんが訴えているのは、むしろ、お金との向き合い方のほうだと思いました。

仕事や投資を通じて得るお金。日本人はこれを使わずに、貯めておくことに価値を見出す傾向にあります。一方で、藤野さんは、後生大事に持っているお金を「死んだお金」と表現し、果たして扱い方としてそれで良いのか疑問視しています。

社会貢献というと、一般的には寄付とかNPOなどの活動がイメージされると思います。しかし、僕たちが日頃当たり前のようにしている、コンビニでお茶やお菓子を買うことも社会貢献のひとつの形としていました。なぜなら、購入したお茶やお菓子の背後には、それらを作ったメーカーや商品を運ぶ運送会社、お茶の生産農家など、多数の人たちがいます。商品を買うことは、僕たちが意識するにせよしないにせよ、その背後にいる人たちを応援することに他ならないわけです。だからこそ、お金の使い方に自覚的にならなければなりません。

 

さらに、お金を稼ぐためにする仕事や、仕事を行う場所である会社のあり方についても言及しています。

きれいか汚いか、貧しいか豊かかの2X2のマトリックスで考えるなら、僕たち日本人はお金稼ぎやお金持ちに対して「汚豊」のイメージを抱きがちです。逆に、あまり裕福でなくても清らかに生きる「清貧」の姿勢が美徳とされます。しかし、アメリカのような国では、新たな価値を創造することとお金を稼ぐことはイコールで語られるため、「清豊」の価値観があります。藤野さんは、本当に良い未来を作るには、「清豊」を目指すのが会社や仕事の本来あるべき姿だと語っていました。

 

こうしたお金との向き合い方、仕事や会社のあり方などを踏まえて、まとめとして我々はみんなひとりの「投資家」だとしていました。藤野さんの考える「投資」の定義は、

“いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと”(p193より引用)

となります。つまり、お金はエネルギーの一種であり、商品やサービスは未来からのお返しの一種となります。自己投資として勉強する場合には、時間がエネルギー、それによって得られる知識や視野の広がりが未来からのお返しとなるわけです。

 

仕事をしているとイヤなこともありますし、職場に対する不満も出てきます。しかし、それは仕事や職場のごく表面的なところしか見ていない可能性があります。その向こう側にある物事、向こう側にいる人々にも思いを巡らせることが大切で、そうすることがより良い社会づくりにつながるのだということを本書から学びました。