読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「頭で走る盗塁論」(赤星憲広著)

こんばんは。

今日は元プロ野球選手の赤星憲広さんによる「頭で走る盗塁論」という本を取り上げます。

 

頭で走る盗塁論 駆け引きという名の心理戦 (朝日新書)

頭で走る盗塁論 駆け引きという名の心理戦 (朝日新書)

 

野球に詳しくない人でも、盗塁が走ることに関わる作戦であることくらいは知っている人がほとんどだと思います。それなのに、タイトルは「頭で走る」となっています。本書では、赤星さんの野球人生で培った経験や観察眼を活かし、特に盗塁という視点から語られています。

以前、セイバー・メトリックスについての本を紹介しました。セイバー・メトリックスは盗塁に否定的でしたが、僕個人としては、盗塁やヒットエンドランなどの作戦を使った野球にも魅力を感じます(僕の足が遅かったこともあり、憧れが背景にあるかもしれません)。赤星さんの足が速かったのは間違いないのですが、盗塁の成否はそれだけが要因ではないと繰り返し強調しています。

投手や捕手のクセ、守備位置のとり方、打者との無言のコンタクトなど、様々な要素が盗塁にはあり、上達のためには観察眼を磨かなければなりません。「1000回の素振りよりも10時間の研究」(p210)と述べていますが、もっと注意深くプレイヤーの動きを見ることで、足の遅い自分でも盗塁できるのではないか?とちょっぴり思いました(笑)

特に面白かったのが、捕手の谷繁選手や「アライバ」こと荒木選手、井端選手を擁していた中日ドラゴンズと赤星さんの盗塁をめぐる駆け引き。その争いのレベルの高さが垣間見えて、読んでいて興奮を覚えました。

ちょっとだけ専門的なところで参考になったこととして、一塁ベースコーチの話があります。言われてみれば当然なのですが、試合当初からランナーがいないときの右投手の背中(左投手の正面)を見ることができるのは、一塁ベースコーチだけ。そこでしっかり観察し、クセなどを探っておくことが、走者がでたときに盗塁しやすくすることにつながります。草野球でランナーコーチをする機会が多い僕には、目から鱗でした!

盗塁というテーマだけでここまで書けるなんて、やっぱり野球って奥が深いなぁとただただ感心。野球好きの方には必読です!!