読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「ソーシャル・キャピタル入門」(稲葉陽二著)

こんにちは。

ようやく少し落ち着き、これから少しずつ読書もしていきたいなぁと思います。また、不要となった本の整理もし、積読はだいぶ少なくなりました!

さて、今日は稲葉陽二さんによる「ソーシャル・キャピタル入門」という本についてです。

 

ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ (中公新書)

ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ (中公新書)

 

 「ソーシャル・キャピタル」はなかなか聴きなれない言葉だと思います。僕もこの言葉は知りませんでした。他の本を読んでいて、参考文献として挙がっていたのを見て、手に取ったものです。

ソーシャル・キャピタル社会関係資本を指します。人々の間の協調的な行動を促すものとしての概念です。東日本大震災で被災した方々、あるいはそれを直接的、間接的に支える人たちの行動を通じて注目されたものです。

ソーシャル・キャピタルの定義は学者によってさまざまですが、概ね一致しているのは他者に抱く「信頼」、お互いさまの精神である「互酬性の規範」、それと「ネットワーク」の3つです。著者の稲葉さんはこれに「心の外部性」を加えた4つの要素を用いて説明されています。外部性というのは、個人や企業などの経済主体の行動が市場を通じないで影響を与えることです。

これらの目に見えないものが、健康や経済活動、地域社会の安定など、さまざまなことに影響を与えます。当然のことながら、影響には良いものも悪いものもあります。地域の犯罪発生率や住民の社会全般への信頼などはソーシャル・キャピタルによる影響を受ける一つの例と言えます。

3つの要素を見ていただくと何となくわかると思いますが、ソーシャル・キャピタルを高めるには非常に長い時間がかかります。しかし、これを壊すのはそれほど時間がかからないと稲葉さんは指摘しています。昨今の格差問題はその最たるものです。豊かな生活が送れるように知らない間に競争に巻き込まれる過程で、“お互いさま”の精神はどこかに行ってしまいます。東日本大震災で日本中の人たちが復興に向けて手を取り合えたのは、もともとの日本人の国民性によるところが大きいでしょう。

逆に、ソーシャル・キャピタルを高めるためには、個人レベルでは、小さい頃からの家族とのかかわりやそこでの教育、インターネットやテレビなどメディアとの付き合い方などが重要になります。また、もっとマクロなレベルでは、経済格差を是正するための取り組みが大切です。

僕の場合は、生活支援コーディネーターとして、地域住民どうしのつながりをつくるというところでソーシャル・キャピタルと関わることになると思います。今回はダラダラと読んでしまったので、またどこかのタイミングで復習したいと思います!