読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「代表的日本人」(内村鑑三著)

こんにちは。

いっときの危険な暑さから、少しずつではありますが過ごしやすくなってきていますね!みなさん、夏バテはしていませんか?

さて、今日は「代表的日本人」(内村鑑三著)についてまとめようと思います。

 

代表的日本人 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ4)

代表的日本人 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ4)

 

 「代表的日本人」という本は岩波文庫のものが一般的だと思いますが、僕が読んだのはこちらの本です。現代日本語に訳されていますが、超訳ではなく、原文に即して訳されているので、余計な解釈なしに古典的な本に触れられるこのシリーズにはすごく関心がありました。ちなみに、この本の現代語訳を担当しているのは齋藤慎子さんという方です。

読んでみて、やはり現代語に訳されているので、内容がスッと入ってきます。また、内村鑑三はこの本を欧米人に向けて日本のことを知ってもらうために書いたので、あまり内容がマニアックになりすぎていないところも良かったです。

この本では、5人の「代表的日本人」が紹介されています。その5人とは、西郷隆盛上杉鷹山二宮尊徳中江藤樹日蓮上人です。それぞれの人物については本書を読んでいただくとして、ここでは5人を貫くもの、つまり、日本人の本質についてまとめてみたいと思います。

 

結論から言うと、僕が感じた共通点は、「徳を積み重ねることで、結果として偉大な功績を残した」というところでした。もちろん、「日本を良くしたい」とか「正しい教えを広めたい」とか、5人それぞれに大きな目標がありました。でも、それをただ声高に訴えたところで、行動が伴っていなければ、それに賛同する人は増えていかないでしょう。口だけの人になりかねません。

「では、行動とは何なのか?」という話になるのですが、それは目立つ何かをするというのではなく、たとえ地味でも、日々正しいことを続けていくことに他なりません。例えば二宮尊徳の場合、勉強したくても、家人の考え方もあってそれがなかなか許されませんでした。その事実を二宮尊徳は受け入れて、まずは家人の言うとおりに仕事に勤しみます。家で書物を読めないときは、仕事で移動する最中に読んたのです。そして、一定の成果を出してから、独立してさらに学びを深めていったというわけです。

少し個人的な話になりますが、僕が政治家、ひいては政治に興味を持てないのは、政治家の人となりが見えないからなのではないかと本書を読んで感じました。ニュースで取り上げられるのは、だいたいが(良い悪いにかかわらず)目立った成果のところだけです。普段、どういった考えのもとで政治に取り組んでいるのか、そのためにどういった生活を送っているのかが見えない。もっと、良い意味で人間臭いところも見られるようになれば、政治家に、そして政治にも関心が持てるようになるのかもしれませんね。

 

もう一つ感じたことがあります。それは、「人から注目される存在になってからも驕ることなく、人として変わらない」という点です。周りからもてはやされることで、それまでよりも対応が傲慢になってしまう人が少なくありません。一方、世間一般に名声を得ている人に対して過度に媚びへつらう人も多いです。でも、この本に登場する人物たちは、たとえ周囲から注目を集める存在になってからも、人と接するスタンスを変えませんでした。たとえ藩主のような地位の非常に高い人が教えを請うために訪れても、他の一般の人への説法を自分のすべきこととしているなら、そちらを優先するのです。

もちろん、「時代が違うから昔のようにはなかなかできない」という見方もできるかもしれませんが、昔の方が身分の差が激しかったことを考えると、人として正しいと思うことをするのが大切だとよくわかるのではないでしょうか。

 

以上、僕なりに「代表的日本人」5人を象徴する要素をまとめてみました。文章がとても平易ですので、「昔の文章は読みづらくて…」と食わず嫌いになっている人にも非常に読みやすいと思います。このシリーズでは他にも「学問のすすめ」などがありますので、気になる作品があれば読んでみてはいかがでしょうか?

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