読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「齋藤孝の企画塾」(齋藤孝著)その2

おはようございます。

前回に引き続き、齋藤孝さんの「齋藤孝の企画塾」という本についてまとめます。

 

 後半は上級編として、一歩進んだ企画の立て方、アイデアの出し方が書かれています。参考になったのは、大きく次の2つです。

 

・企画のターゲットになる人の感覚にもぐりこんで考える。

・1つ企画をつくったら、それに紐づけて企画をつくっていく。

 

まず、1つ目の「企画のターゲットになる人の感覚にもぐりこんで考える」ですが、これは単に「相手の気持ちになって考える」ということではありません。そこからさらに、ターゲットの感覚レベルまで入り込んでいくのが大切になります。

本書では「ONE PIECE」が例に挙げられていますが、主人公のルフィはゴムのように手足を伸ばして使えます。子どものとき、「びよ~んと腕を伸ばせたらいいのになぁ」と思ったことがある人は多いと思います。そういった子どものときの感覚に加えて、“海賊”という冒険心をくすぐるような題材をマッチさせたことがヒットの一因であると齋藤さんは分析しています。

先日、僕の職場でも、認知症サポーターの養成講座のキッズ篇として、寸劇形式で認知症について学んでもらう企画がありました。寸劇の題材は「サザエさん」で、「フネさんが認知症になったらタラちゃんはどう関わればよいか?」というテーマでした。たくさんの子どもさんが来てくださり、会は盛況だったようですが、案外、このテーマだと子どもを連れてきた家族の方にもとっつきやすかったのではないかと思います。ほとんどの大人はサザエさんを何度も見てきたでしょうから、フネさんやタラちゃんの特徴も予め共有できていることが考えられます。あとは認知症の方との関わり方を伝えるための脚本と、演者さんがしっかり役づくりさえすれば、講座としてバッチリ成立しますね!

このように、子どもをターゲットにする企画なら子どもの感覚に、働く女性をターゲットにする企画なら働く女性の感覚になりきって、その感覚を研ぎ澄ませることで内容を考えると、良い企画になりやすいです。

 

次に、2つ目の「1つ企画をつくったら、それに紐づけて企画をつくっていく」についてです。ここで参考になったのは、関数の考え方です。関数といえば、y=f(x)で表されますが、xに何かを入れると、一定の変換でyが出てきます。このとき、fを「ミニチュア化」とか「システム化」などに固定して、xにいろいろと題材を入れてみる。すると、yとして企画のヒントとなるものが生まれてくる…という塩梅です。切り口を1つ設定して、その切り口からいろいろなテーマを切ってみることで面白い企画が生まれてくるのではないかというのが齋藤さんの考えです。

前回の記事の内容と少し重なりますが、まっさらなところから生まれる企画というのは実は少なくて、ある成功した企画から少しズラしてみたり、別バージョンにしてみることでよい企画はつくれます。だからこそ、ヒットした企画ものがあれば、それを「デザインシート」に落とし込んでみるのが大切になるんですね!

 

最後に、まとめとして、次の一文を紹介しておこうと思います。

「「なぜ企画を立てるのか」というと、人を喜ばせたいから。そこを原動力にして企画を立てる心の習慣が大切です」(p171より引用)

 

僕はこれから、高齢者が住み慣れた地域で暮らしていけるよう、介護予防という観点でさまざまな企画を立てていかなければなりませんが、この本からはすごく多くの気づきが得られました。行き詰まったときなど、読み返したいと思います。