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読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「野村ノート」(野村克也著)その2

こんばんは!

今朝に引き続き、野村克也さんの「野村ノート」という本についてまとめます。

 

野村ノート (小学館文庫)

野村ノート (小学館文庫)

 

 ・人間としての原理原則

人間としての原理原則についても、さまざまなことが書かれていますが、ここではチームを優先すること(=組織優先)についてまとめようと思います。

チーム優先というと、野球を知っている方なら、例えばランナー1塁のときに右打者が右方向に打つことや、送りバントといったことをイメージされると思います。個人記録を追い求めてホームランを狙うなんてもってのほか…かもしれません。

しかし、野村監督の考えるチーム優先主義は、個人記録を絶対に意識したらダメというのとは少し違いました。もちろん、ケース・バイ・ケースではあるでしょうが、例えば大差で負けているときはあえて個人記録を優先させることで、選手が力を発揮しやすい状態にし、結果としてチームの勝利に近づけていくこともあったそうです。

また、エースピッチャーが調子が良いにも関わらず、リリーフ投手の登板機会などを考慮してあげて、コーチからの確認に従い、試合途中でマウンドを降りることにも野村さんは異議を唱えていました。鉄壁のリリーフ陣を擁しているなら問題ないのですが、もしもリリーフ陣が不安定なら、エースピッチャーから継投することで、みすみす状況を不利にしてしまう可能性がそこに生まれます。野村さんからすれば、このときのエースピッチャーの考え方は、チーム優先主義を履き違えていることになるのです。

本当の意味でチーム、つまり組織を優先することは、組織が良い方向に進むためはどうするのが最善なのかを考えぬき、それに基づいて行動することです。とった行動は、もしかしたら周囲から見たら個人プレーに映るかもしれないけれども、それが組織のことを思って考えぬいた結果ならば間違いではありません。

僕は社会福祉協議会で仕事をしていますが、目的は地域が良い方向に進むことです。その過程ではいろいろな住民組織や行政、福祉サービス事業所と協力していくわけですが、社会福祉協議会は黒子に徹することがほとんどです。でも、黒子に徹するだけでなく、ときには主導権を握っていかなければならないのかもしれません。

少し大きな話になってしまいましたが、ひとりの社会人として生きていく上で、自分には何が求められているか、自分が所属する組織は何を目指しているのかを正しく理解し、判断、行動していかなければならないことがわかりました。

 

本書全体を通じて、野球をベースにした記述がほとんどなので、野球を知らない方は読みづらいし、エッセンスの半分も伝わってこないと思います。逆に言うと、野球をかじったことのある人なら、得るものはとても大きいはずです。