読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「決断力」(羽生善治著)その1

こんばんは。

夜中に目が覚めてしまい、寝つけないので記事を書こうと思います。

今日は羽生善治さんの「決断力」という本についてです。

 

 

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

 

 「直感力」(羽生善治著) - 読書記録 for me

と同じく、勝負の世界の最高峰に身を置く立場から、生きていく上での教訓を語っています。

前半部分では二つのことが印象に残りました。

まず一つが、仲間に信頼されることの大切さです。羽生さんの代名詞として、「羽生マジック」というものがあります。主に終盤で、羽生さんが思いもよらないような手を指し、苦しい状況から大逆転することが多くあり、それがマジックのようだということで、このような言葉が生まれました。しかし、当の本人には「マジック」という言葉から連想される、まやかしのような手を指している感覚はないそうで、「人より判断基準が甘いのではないか」と分析しています。

ところが、対局相手からすれば、「超一流の羽生さんが指したということは、何かすごい狙いがあるのかもしれない」「きっと良い手に違いない」ということで、思わぬ方向に進んでしまう。その結果、優位に進めていた相手がミスしてしまい、逆転につながるのです。「仲間に信頼される」というのはそういうことで、「あの人がすることだから間違いない」と認識されれば、うまくいく確率が高まるのです。

次に、あと一つが、リスクをとる勇気。

「リスクを負わない人がいる一方で、リスクだけ負わされている人がいる。決断を下さないほうが減点がないから決断を下せる人が生まれてこなくなるのではないか」(p71より引用)

言われてみれば当然のことなのでしょうが、羽生さんが言うとその重みが違います。将棋には「定跡」というものがあります。この手にはこう対処する、あの手が来たら別の手が良い…など、ひとつの作戦について、一定の道筋のようなものがあり、これを定跡と言います。中には終盤戦まで定跡化されている作戦もありますが、羽生さんはそこから離れる勇気を持つことが大切であると述べています。

もちろん、なんでもかんでもめちゃくちゃな手を指せばよいという意味ではありません。何通りもある指し手の中から、有力なのはだいたい2~3通りです。その中から、定跡ではAという手なんだけれども、そこでBとかCの手を選ぶ勇気が必要、というわけです。

仕事においても、前例を踏襲すれば、ある意味ではラクです。しかし、より良いものを生み出し、新しい可能性を切り拓くためには、これまでの常識を疑ってみる。そして、「別のやり方の方がよいのではないか?」と閃いたら、直感を信じて、リスクがあったとしてもやってみる。それが決断力というわけですね!