読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「直感力」(羽生善治著)

おはようございます。

今日は将棋界の第一人者、羽生善治さんの「直感力」についてです。

 

直感力 (PHP新書)

直感力 (PHP新書)

 

 国民栄誉賞を受賞したことでも知られる羽生さん。長きにわたる勝負の世界での経験から得た数々の教訓が語られています。

「はじめに」の冒頭で、棋士は「直感」と「読み」と「大局観」の3つを使いこなして対局に臨んでいるとしています。そして、若いうちは「読み」に頼るところが多く、経験を重ねるにつれて「直感」や「大局観」を中心とした臨み方にシフトチェンジしていくとしています。僕は現在36歳。もう知識だけで勝負できる年齢ではありませんから、もっと広い視野を持って生きていかなければなりません(そもそも知識も不十分なのですが…笑)。

まず、本書を読んでいて思ったのは、ひとつの物事に囚われてはダメということです。棋士は対局中のほとんどの時間を、自分が不利な状況について考えているようです。考えて考えて考え抜いて、一筋の光明を見つけ出し、勝利につなげていきます。でも、勝負というからには、勝つこともあれば負けることもあります。羽生さんが抜群に優れているのは、勝って余韻に浸ることも少なければ、負けた悔しさを引きずることも少ないこと、言い換えれば、切り替えの早さとなります。

自分に置き換えてみます。社会人になって初めての職場は障がいを持つ人の入所施設でした。異動するまで5年働いたのですが、4年目くらいからは役職はなかったとはいえ、担当していた事務分掌から見ると、現場では主力として見られていたと思います。そして、6年目に相談機関に異動したのですが、それまでと違う仕事内容に戸惑い、まったく適応できず、体調を崩してしまうことになりました。今から考えれば、異動してからも4年目くらいの「主力と思っていた頃の自分」の余韻に浸っていたのだと思います。

そこから5年ほど働き、その組織を退職することになりました。この5年間はずーっと低空飛行の状態で、体調が良くなったかと思うと、また落ち込むという繰り返しでした。本書の内容で言うなら、今度は「仕事に適応できない自分」の状態を引きずっていたということになります。

当時の僕にはそれが精一杯だったので、今さら後悔も否定も肯定もする気はありません。でも、僕は性格的に囚われやすいということは言えると思います。

もう一つ、「直感力」に特化して言うならば、情報との付き合い方は心に留めておかなければならないと思いました。本が好きということもあり、情報に触れる機会が多く、しかも、今の仕事も情報やデータをもとに進めていかなければならない要素が強いです。でも、情報やデータが多ければ多いほど良いというわけではない。情報が多すぎると、今度はそれに囚われてしまうことになります。どこかで見切りをつけて、自分にあったやり方を少しずつ確立していき、前進していくことが大切になります。

この本は読むたびに異なる気づきが得られる本なのではないかと思いました。仕事でもプライベートでも、進むべき方向性に迷っている方に勧めたい本です!