読書記録 for me

読んだ本のまとめなどを書いていきます。

「心の野球」(桑田真澄著)

おはようございます。

今日は元プロ野球選手で、巨人軍のエースだった桑田真澄さんの「心の野球」という本についてです。

 

 

僕は父の影響で阪神ファンになりました。理由までは聞いていませんが、そんな父は桑田さんのことが好きではなかったようです(父のために断っておくと、父は桑田さんを選手として一流と認めています。好きでなかったのは、阪神戦でいつも憎たらしいほど良いピッチングをしてたからだと思います笑)。

でも、僕は桑田さんの野球解説を聞いていて、なんとなくだけど「あぁ、独自の視点を持っているなぁ」「野球のことを深く考えているなぁ」と思っていました。それで、本書を読んでみました。

 全体的に見ると、桑田さんの野球観は根性野球に対するアンチテーゼと見て取れます。今でもプロ野球のキャンプ情報で、ある投手が「ブルペンで200球の投げ込みをしました」という報道があります。でも、桑田さんにすれば、肘や肩を壊してしまうリスクを自分から選んでどうするの??ということです。

そして、桑田さんは根性野球と精神論と分けて考えています。根性野球は、野球道としての精神論を間違って解釈したものと捉えています。桑田さんの言う野球道は、道具を大切にしたり、挨拶をきちんとしたり、サポートしてくれる人に感謝の気持ちを忘れなかったりということです。これらを疎かにしていると、桑田さんは厳しく叱るそうです。

この「叱る」というのもポイントで、指導者の中には「怒る」と同じ感覚で選手を怒鳴ったりする人がまだたくさんいます。そこをちゃんと指導者自らがわかってやっていることなのかが大切になります。

このように、桑田さんは野球をすごくトータルなものとして捉えています。そして、そのための勉強を積み重ねています。引退後、早稲田大学大学院に入学し、主席で卒業したそうです。大学院に入学したのは、野球界に恩返しがしたかったから。選手の育成だけでなく、指導者の育成や、球団運営のあり方なども見据えて学んでいたことが本文からは容易に想像できます。プロ野球で一流選手となり、メジャーリーグにまで進んだ人が、いまだに自己研鑽を怠らない姿勢は見習わなくてはなりませんね!

300頁を超える本ですが、野球をかじったことがある人ならすんなり読めると思います。章立てが他の本よりも細かいから、ちょっとずつ読むにも適しています(章立てが細かいのにも理由があったのですが、これについては本書の最後の方に触れられています)。プロ・アマ問わず、これからの野球を考えるにあたって、読んでおいて損はないと思います。